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2009年10月10日 (土)

労働契約の概要

契約というのは人と人との約束事です。
民法には”契約自由の原則”というのがあって、(当事者同士が合意すれば)基本的にどんな条件で契約しようがその人たちの勝手です。
 
 
では労働契約はどうでしょうか?
 
労働契約を簡単に言うと「労働者が働いて、使用者がそれに対して賃金を支払う」という契約を労使間で締結するということです。
 
使用者と労働者を比べると、一般的には使用者の方が立場が強いですよね。そのままほっとくと労働者は不利な条件で契約を結ばされるかも知れません。だから、法律(労働基準法など)で、弱い立場の労働者を守っているわけです。
 

労働契約を大きく分けて考えると、契約時(就職するとき)契約中(就業中)解約時(退職するとき)になります。

このうち契約時(就職するとき)については、1条(労働条件の原則)13条(違反契約)などで最低基準が定められ、また3条(均等待遇)4条(男女同一賃金)で差別禁止をうたっています。さらに15条(労働条件の明示)で「必要なこと(決められたこと)はちゃんと労働者に教えなきゃダメ」と念押しされています。

次に契約中(就業中)ですが、この間は休憩・休日や労働時間などの基準を決めたり、19条(解雇制限)により、使用者の勝手な都合でクビにはできないなど、いろんな規制により労働者は守られています。(詳細は後日順をおって説明します。)

最後に解約時(退職するとき)です。
本来契約というのは、いったん締結するとやむを得ない事情がない限り破棄することはできません。(一方的に破棄すると損害賠償も・・・)
でもこの原則をそのまま労働契約にあてはめると「不当な条件で契約を結ばされた労働者が辞めようと思っても契約満了までやめることもできない」なんてことにもなっちゃいます。
こんなことにならないように、14条(契約期間)で契約期間の上限を設けたり、15条2項で「明示された労働条件が事実と違うときは即時に解除できる」なんて定めているわけです。

また、16条(損害賠償額の禁止)17条(前借金相殺の禁止)、18条1項(強制貯金の禁止)23条(金品の返還)などで、使用者がお金の面で労働者にプレッシャーを与えて足止めしようとすることを禁止しています。


以上、労働契約の色々な場面で、労働者は労基法に守られている(使用者は規制されている)ということが分かってもらえたでしょうか?
 
 
なお、各条文の詳細については法令集などに目を通して確認しておいてくださいね。
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ブログでは書ききれない内容も含んでいますので、メールと合わせてみてもらうともっと理解できるんじゃないかなと思います。

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