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2009年10月 6日 (火)

賃金と平均賃金 2

昨日の賃金の定義についてはちょっと分かりにくかったかなと思いますので、今日の話とあわせてもう一度考えてみてください。
 

  .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

 
ところで、そもそも労基法において賃金はなんに使うのでしょうか?

、、、それは平均賃金を計算するためです。

では、平均賃金は何のため?

労基法の中で平均賃金が登場する場面は、
 ・解雇予告手当(20条)
 ・休業手当(26条)
 ・年次有給休暇中の賃金(39条)
 ・休業補償(76条)
 ・傷害補償(77条)
 ・遺族補償(79条)
 ・葬祭料(80条)
 ・打切補償(81条)
 ・減給の制裁(91条)
の9つです。

このうち、年次有給休暇中の賃金減給の制裁以外は、使用者から労働者に対して「迷惑をかけたんだからその人がとりあえずやっていけるだけの額を出してあげなさいよ。」という趣旨です。
でも「やっていけるだけの額って人それぞれじゃん。」となりますよね。
ですから、その人が毎月どれくらいの収入があったかを計算する必要があるわけです。


やっていけるだけの額を計算するためですから、何かの事情(ボーナスや臨時賞与)でたまたまその月だけ多かったり、逆に(業務上のケガや使用者の責めによる休業)少なくなったりする場合は調整が必要です。
 
 
賃金の総額に算入されないものは3つあります。

  1. 臨時に支払われた賃金
  2. 3ヶ月超ごとに支払われる賃金
  3. 通貨以外で支払われたもの(例外あり)

これを計算に入れると平均額が不当にUPしちゃうのは分かってもらえますよね。
 
 
では逆に除くものは?

  1. 業務上の負傷により休業する期間
  2. 産前産後の女性が休業する期間
  3. 使用者の責めに帰すべき事由により休業する期間
  4. 育児・介護休業をする期間
  5. 試みの試用期間

この期間は”平均賃金の算定期間及びその期間中の賃金総額から控除”されます。
ようするにこの5つの休みはなかったものになるわけですね。

ちなみにこの5項目は頭文字をとって、よくこんな風に言われます。

 ぎょうさん飼育を試みる
  業 産 使育 使

リズム&語呂合わせを使った憶え方です。
 
 
ちょっと長くなりますが、過去問題(H19・第3問B)を例にあげて説明します。

平均賃金の計算においては、業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間、産前産後の女性が労働基準法第65条の規定によって休業した期間、使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(以下「育児介護休業法」という。)の規定によって育児休業若しくは介護休業をした期間又は子の看護休暇を取得した期間及び試みの使用期間については、その日数及びその期間中の賃金を労働基準法第12条第1項及び第2項に規定する期間及び賃金の総額から控除する。

ぱっと見ると○のようですが、順番によく見ていってください。

平均賃金の計算においては、
○業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間
○産前産後の女性が労働基準法第65条の規定によって休業した期間
○使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間
○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(以下「育児介護休業法」という。)の規定によって育児休業若しくは介護休業をした期間
×又は子の看護休暇を取得した期間
○及び試みの使用期間
については、その日数及びその期間中の賃金を労働基準法第12条第1項及び第2項に規定する期間及び賃金の総額から控除する。


あれ? よけいなものがついていますよね。

×問題のパターンとしてこんな風に”よけいなもの”を付け足すことがあります。

もしこの条文をきっちりと覚えていなくとも、先に述べたようにリズムで憶えていればよけいなものがくっついていることに気づくこともあります。

項目を羅列している場合は、それぞれの語句だけではなく並び順も意識してくださいね。
もちろん問題を解くときはフリクションでラインを引きながらですよ!!

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