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2009年12月29日 (火)

労災法:介護(補償)給付

介護(補償)給付は、業務上(or通勤)の事由により傷病を負ったために介護が必要となった労働者に対して、介護費用を補填する目的で設けられた制度です。

今までに出てきた休業(補償)給付傷病(補償)年金障害(補償)給付は、給付基礎日額の60%とか、○○日分というように、労働者の収入の多少により支給額が変わりました。

でも介護(補償)給付は収入に関わりなく一律です。

介護のための費用なんですから、所得が多いから介護費用もかかるというのはおかしいですよね。
(現実的には、所得の多い人はそれだけ生活水準も高く、介護にかかるお金も高くなるはずですが、法律の建前上皆平等になっています。)
 

以下のいずれにも該当しているものに対して、その者の請求により支給されます。
 1.傷病(補償)年金または障害(補償)年金の受給権者
 2。その等級が2級以上
 3.その障害により常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ常時又は随時介護を受けている

年金を受給していても、1級か2級でなければいけません。また、常時又は随時介護を要する状態であったとしても、実際に常時又は随時介護を受けていないのであれば支給されません。

なお、障害者支援施設や病院・診療所などに入所している間は、上記に該当したとしても支給されることはありません。
病院に入っているならそこで十分な介護が受けれるんですから、あえて介護費用を出す必要もないですよね。
 
 
さてその支給額ですが、原則は実費支給です。
でも無制限、、、というわけにはいかず、上限(常時介護の場合は104960円)が定められています。
また、親族等による介護を受けた場合は、たとえ目に見える支出がなかったとしてもそれだけの労力を費やしているんだからということで、最初の月を除いて、定額(常時:56930円)が支給されます。

常時介護の月額をシンプルに整理すると、以下のようになります。

親族の介護の有無により
 なし・・・実費(上限104960円)
 あり・・・実費(最低保障56930円)
      最初の月のみ実費(上限56930円)


テキストによっては「親族介護あり」をさらに介護支出があるかどうかによって、
 あり・・・定額
 なし・・・不支給
に分けていますが、
「介護支出がない」ということは言いかえると実費0円ですから、シンプル式で覚えてもらって大丈夫!!
(覚えることは多いんですから、自分なりに整理するのも勉強テクニックのひとつです。)

随時介護は金額を1/2にして、10円単位で四捨五入するだけでOKです。
 
 
請求方法ですが、傷病(補償)年金の受給権者は支給開始の決定を受けたあとに、
障害(補償)年金の受給権者はその請求と同時に行うとされています。

傷病(補償)年金が決定後になっているのは、傷病(補償)年金は労基所長の職権により支給するかどうかが決まるからです。傷病(補償)年金がもらえるかどうかも分からないのに介護補償をくださいというのは先走りすぎですからね。
 
 

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